生前整理について

遺言・相続

皆様はご自身の荷物や財産の管理ができていますか?

まだ元気なうちに次の世代へ引き継ぎたいもの、遺族が手続きや身辺整理を行いやすいように整理する。これを『生前整理』と言います。

考えてはいるが、なかなか行動に移すことができないという方も多いのではないでしょうか?

『一体何から始めればよいのか?』
『一般的にどういったことが行われているのか?』

今回はそんな気になるポイントをまとめてみました。
参考にして少しでもはやく生前整理を行うよう心掛けましょう。

1・必要な物と不用品の分類

まずはとにかく『物を減らす』ことが重要になります。

残された家族にとって故人の私物は管理が難しく、捨てる際にも辛い思いをしてしまう方も少なくはありません。

あなたにとっては何気ない物であっても、家族にとっては心身ともに大きな負担となってしまうのです。

このような状況を回避するためにも、生前整理でなるべく不必要な物は廃棄するよう断捨離を行いましょう。
『捨てるか、所持しておくか判断に迷ってしまうもの』がある場合には、一定期間を設けて使用したかどうかなどの判断基準を元に管理するようにしましょう。

一般的には3カ月〜半年間とされています。

2・財産管理・目録を作成する

財産目録は『相続・財産分与』を行う際に非常に大きな助けとなります。

基本的には相続税のかかるものをベースに目録を作るようにしましょう。

その他にも生命保険といった各保険類から預貯金、不動産情報など財産となるものはなるべくまとめるようにしましょう。

財産目録を作っておくことで、相続や財産分与の手続きがスムーズに行われるようになるでしょう。特に財産分与などは家族同士の大きなトラブルの要因となりかねません。

しっかりしたものを作り上げることができれば、安心して老後を過ごすことができます。実際に相続税がかかるものはどれなのかを徹底的に調べてみましょう。

3・SNSなどのデジタル管理

近年では多くの人が『SNS』を利用しています。

またパソコンやスマートフォンなど、デジタルなアイテムを使っている方がほとんどではないでしょうか?

そんなSNSやデジタルデータを管理することも生前整理の重要な項目の一つです。

管理者ご本人が亡くなってしまった場合、SNSやパソコンなどのログイン情報は誰にもわからず、『アカウントの削除・更新・管理』の一切ができなくなってしまいます。

またこれらの細かな情報は年齢を重ねるごとに忘れてしまいやすいものの一つです。

大切な個人情報ですので、今すぐ誰かに伝えなければならないということはありませんが、必ずメモを取るようにし、エンディングノートなどにまとめておきましょう。

4・遺言書の作成

先ほど『財産分与』について少し触れさせて頂きましたが、最もスムーズかつトラブルのないよう行える方法があります。

それが『遺言書』を作成することです。

『遺言書』には、財産分与について記入することができ、定められた記入方法に沿って作成することであなたの文章が法的効力を持つものに変わります。

作る、作らないは皆様の自由ですが、間違いなく作成した方がよいものです。トラブル回避の為ということもありますが、そのほかにも『法廷相続人以外への財産分与』を行うことができるようになります。

法律関連のお話となってしまいますので、詳しく知りたい方は情報を集めるか司法書士などの専門家の方へ相談するようにしましょう。

5・自力で行うのが難しい場合は生前整理業者へ依頼

どうしても自分で生前整理を行うことができない、また法的な部分への知識が乏しい・不安が残ってしまうという方には『生前整理業者』へ依頼することも可能です。

どこまで委託するのか、お住まいの大きさや処分する物の量によって金額は変動しますが、専門の方たちですので安心して依頼を行うことができます。

注意点としては悪徳な業者も少なからず存在してしまうというところにあります。見積時の料金と異なるものを請求されてしまったり、乱雑に作業されてしまったとの声もあります。

決して安価な依頼料ではありませんので、信頼のできる業者を見極めた上、依頼するようにしましょう。

・まとめ

いかがでしたでしょうか?

簡単に生前整理とはいっても、実はかなりの労力がかかることにお気づきになったのではないでしょうか?

文章で伝えることは簡単ですが、いざやってみると悩んでしまったりと大変です。また一気に終わらせてしまおうとすると、重要なところで抜けが出てしまったりすることもあります。

生前整理を行うにあたって、最も重要なコツは『とにかく時間をかけて作業・確認を徹底して行う』ことにあります。

自分で大丈夫だと思っても何度も何度も目を通して確認するようにしましょう。亡くなってしまってからでは情報を修正することができません。確実に安心できるものを生前でしっかりと準備し、残された家族の負担を少しでも拭ってあげられるよう頑張りましょう。

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